梨は、甘くてジューシーで、健康や美容にも良い果物です。でも、スーパーで買ってきた梨が思ったより美味しくなかったり、固かったり、酸っぱかったりしたことはありませんか?そんなときは、梨の選び方や食べ方を知ることで、梨の美味しさを引き出すことができます。
この記事では、梨の美味しい食べ方や見分け方や品種について、詳しくご紹介します。
梨の美味しさを最大限に味わうために、ぜひこの記事を読んでみてください。
品種によって食感や甘さが違う
梨を食べたときの、あのシャリシャリと歯ごたえが心地よく、硬めの梨が好きな方もいれば、濃厚な甘さがする食感が柔らかめの梨が好きな方もいますよね。おいしい梨を選ぶには、ご自身のお好きなタイプで選んでください。甘いもの、歯ごたえがあるもの、酸味があるものなど、品種で食感や甘さが違います。
赤梨
梨は大きく分けると赤梨と青梨があります。赤梨の代表的な品種は、幸水・豊水・新高・秋月などです。幸水は梨の中でも生産量が最も高く栽培面積は全体の39.9%を占めます。赤梨は熟すと表皮が赤茶色になってきます。赤身が強ければ酸味が抜けて甘みを感じやすくなります。
- 幸水・・・梨の品種の中で、甘さ、酸味、食感、全てにおいてバランスが取れた梨。生産量も多く、人気の品種。
- 豊水・・・食感は少し柔らかめ。幸水より大きく、日持ちが良い。生産量第2位の品種。
- 新高・・・他の梨に比べて大きくなりやすい。果肉が柔らかく、ほどよい酸味が甘みとのバランスが良い。
青梨
青梨の代表的な品種は、二十世紀。以前はよく生産されていましたが、最近では栽培面積は全体の5.6%程度です。青梨は熟すと表皮が緑色から黄色に変わります。まだ緑色のものは酸味が強く、シャリシャリと歯ごたえがあります。黄色になると甘みを感じますが、果肉が柔らかくなります。
- 二十世紀・・・食感がシャリシャリとして、さっぱりとした甘みが特徴。青梨の中でも一番人気。
- かおり・・・糖度が高く15.0と非常に甘い特徴があります。病気に弱く流通が少ない。
- 夏しずく・・・幸水とほぼ同じ甘さ。後味がさっぱりとしている。
梨の美味しい見分け方
梨は追熟しないので、購入するときに美味しい梨を見極めるのが美味しい梨を食べるポイントです。
見た目で見分ける
梨は軸が太くて果皮に色ムラが少なく、横にふんわりと膨らんだものが美味しいとされています。軸が太い梨は、木から栄養をしっかりと吸収した証拠です。また、お尻部分がより深くへこんでものは美味しいとされています。
二十世紀などの青梨は、未熟なうちは外皮が緑色で、熟すと黄緑色から黄色へと変化してきます。甘さを求めるなら黄色に近い色の梨を選び、シャリシャリ感が多い方がお好きなら、緑色に近い色のものを選んでください。黄色くなった青梨は果肉がやわらかくなり、シャリシャリ感が少ない可能性があります。
触って確かめる
豊水や新高などの赤梨は、茶色っぽい外皮に表面がザラザラとして斑点(コルク)があります。このコルクは、梨が成熟するとだんだん目立たなくなり、ザラザラが減ってきます。完熟状態になると、表面のザラザラが目立たなくなるため、甘い梨がお好みの場合は、このポイントを抑えて選んでくださいね。また、梨はお尻部分が最後に熟すので、ザラザラかどうかを確かめるときは、お尻部分を触って確かめてください。
重さや大きさで選ぶ
梨は品種にもよりますが、全体的に果実が大きいほうが、みずみずしくて美味しいとされています。幸水や秋月は大きさに関係なく糖度が高い品種なので、どのサイズを選んでも変わりません。ただ、大玉のほうが食感も楽しむことができます。
梨の美味しい食べ方
梨はそのまま食べても美味しいのですが、さらに美味しく食べられる方法はあるのでしょうか?もしかしたら、今までの梨の食べ方は間違っていたのかもしれませんよ。梨を美味しく食べるための保存方法にはポイントがあります。もし購入した梨が甘みが弱くて酸っぱく感じたときは、アレンジレシピを活用してください。
そのまま食べる
加工せずにそのまま美味しく食べるためのポイントは、梨は追熟しない果物なので、できるだけ早く食べることです。梨は収穫後から水分が抜け、品質が落ちていきます。そして、保存方法を間違えると、日持ちが悪くなります。
購入後、すぐに食べる場合
購入後すぐに食べる場合は、食べる少し前、1~2時間前から冷蔵庫で冷やすと美味しく食べられます。冷やしすぎると甘みを感じにくくなります。
購入後、すぐに食べない場合は乾燥対策をして冷蔵庫へ
梨を買ってからすぐに食べない場合は、冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。その際、乾燥から梨を守るため、ひとつずつ新聞紙やキッチンペーパーなどで包み、さらに保存袋やサランラップで包みましょう。
皮の剥き方やカットの仕方
梨は皮に近い部分のほうが甘く、芯に近い部分に酸味があるので、皮をできるだけ薄く剥き、芯の部分を綺麗に取り除くことで甘みを十分に味わうことができます。
お尻側から食べる
梨は軸側よりお尻側の下の部分のほうが甘みが弱く、軸にかけて甘みが強くなります。梨を食べる際は、甘みの少ないお尻側から食べ進めると、最後まで甘みをしっかりと感じながら食べ進めることができます。
加熱して食べる
購入した梨に甘みが足りなかったときは、加熱してコンポートやジャムにすると美味しく食べられますよ。
梨のコンポート
▼材料
- 梨・・・2個
- 水・・・400cc
- 白ワイン・・・200㏄
- グラニュー糖・・・120g
- レモン汁・・・大さじ2
▼作り方
- 梨を洗って皮をむき、それぞれを4等分にして種を取り除く。
- 他の材料と梨、梨の皮を少々入れて火にかける。
- 沸騰したら弱火で約20分ほど煮たらできあがり。
梨のジャム
▼材料
- 梨・・・大1個
- 砂糖・・・梨の正味30%
- レモン汁・・・大さじ1
▼作り方
- 梨の芯を大きく切り取り、皮はできるだけ薄く剥き、薄く切る。
- 梨の正味量を計り、砂糖の重さを計算してから計る。
- 鍋に梨と砂糖を入れ火にかける。
- 果肉が均一になったら水分をとばして煮詰める。5.最後にレモン汁を加える。
おわりに
梨を美味しく食べるためには、購入するときに美味しさのレベルが決まるので、今回ご紹介した記事を参考に、美味しい梨を選んでくださいね。もし食べてみて、甘みが少なくて酸っぱさが強いときは、コンポートやジャムなどのアレンジレシピを活用すれば美味しく召し上がれますよ。