洋梨や和梨など、さまざまな種類がある梨。同じ梨ですが、実は食感や旬の時期が異なります。
また、洋梨といえばラフランスを思い浮かべる方も多いかもしれません。実は洋梨とラフランスの間には、厳密には違いがあるのです。
この記事では、洋梨と和梨の食感の違いや特徴、美味しい食べ方などを解説します。
この記事を読めば、果汁がたっぷりでジューシーな梨を、更に美味しく食べられるかもしれません。
洋梨と和梨の違いは?
同じ梨なのに、さまざまな違いがある洋梨と和梨。では具体的に、どのような違いがあるのでしょうか。
見た目や食感、旬の時期ごとに解説します。
見た目や食感の違い
洋梨と和梨の大きな違いは、形です。洋梨は、下が膨らみ上が細い、ひょうたんのような形をしています。一方和梨は、丸くボールのような形です。
また、洋梨の果肉はねっとりと柔らかく甘みが強いのに対し、和梨はシャキッとした食感で、みずみずしさが味わえます。
このように、洋梨と和梨では、見た目と食感に大きな差があるといえるでしょう。
旬の時期や産地の違い
同じ梨ですが、旬や産地も異なります。
洋梨は8月から12月頃に旬を迎え、11月頃が出荷の最盛期です。一方和梨は、7月から11月頃が旬で、9月頃が出荷の最盛期となっています。洋梨の方が和梨よりも後に旬を迎えるようです。
洋梨の産地は山形県、新潟県、青森県で、山形県が約7割を占めています。和梨の産地は、千葉県、茨城県、栃木県、福島県など。和梨の方が洋梨に比べて全国的に栽培されています。
洋梨とラフランスは何が違うの?
洋梨とラフランス、同じものだと思われがちですが、少し意味が異なります。
梨には和梨、洋梨、中国梨などの種類があります。このことからも、洋梨は梨の種類のひとつだということがわかりますよね。
また、洋梨にはルレクチェ、シルバーベルなどさまざまな品種があります。そのうちのひとつが、ラフランスなのです。
洋梨は梨の種類を指し、ラフランスは洋梨の品種のひとつ。種類か品種かという点が、両者の違いだといえるでしょう。
美味しい梨の食べ方やアレンジレシピ
ここからは、梨をもっと美味しく食べるためのアレンジレシピをご紹介します。
和梨のアレンジレシピ
和梨のシャーベット
和梨のシャリシャリとした食感を活かし、シャーベットにしてみてはいかがでしょうか。
1cm角にカットした梨を、冷凍庫で凍らせます。凍った梨をお皿に盛り付け、はちみつをかければ完成です。
材料も少なく、すぐに作れます。はちみつの代わりに梅酒をかけるのもおすすめです。
和梨ときゅうりのゴマ酢和え
さっぱりとした甘さの和梨は、おかずとしてもアレンジ可能。
まず、塩もみして水気を切ったきゅうりを薄くスライスします。和梨も一口サイズにカットしておきましょう。
スライスしたきゅうりとカットした和梨を、ゴマ、醤油、お酢で作ったゴマ酢と和えれば完成です。
洋梨のアレンジレシピ
洋梨のコンポート
電子レンジを使用して、簡単にコンポートを作りましょう。
洋梨を半分にカットし、芯と皮を取り除きます。
耐熱ボウルに水、グラニュー糖、レモン汁、洋梨を入れ、600Wの電子レンジで3分加熱しましょう。
粗熱を取って冷蔵庫で冷やせば完成です。
洋梨と生ハム、チーズのサラダ
洋梨のとろけるような甘さを活かし、生ハムサラダにしてみましょう。
食べやすい大きさにカットした洋梨、生ハム、モッツァレラチーズをお皿に盛り付け、塩昆布とオリーブオイルをかければ出来上がり。
甘じょっぱい味わいがクセになるはずです。
洋梨や和梨に含まれる栄養素やその働き
洋梨と和梨は、味わいは異なるもののその栄養価はほとんど同じです。どちらも果肉の8割以上が水分でカリウムも豊富に含まれていますが、食物繊維は洋梨のほうが多く含まれています。
水分 | カロリー | 糖質 | カリウム | 食物繊維総量 | |
---|---|---|---|---|---|
西洋なし(洋梨) | 84.9g | 48kcal | 9.2g | 140mg | 1.9g |
日本なし(和梨) | 88.0g | 38kcal | 8.3g | 140mg | 0.9g |
一般的なサイズの洋梨(約250g)と和梨(約300g)1個あたりのカロリーは、以下の通りです。
- 洋梨:約102kcal
- 和梨:約97kcal
同じく1個あたりの糖質含有量も比較してみましょう。
- 洋梨:約19.6g
- 和梨:約21.2g
丸ごと1個食べた場合を考えると、洋梨と和梨どちらも同じくらいのカロリーと糖質が摂取できるといえますね。
洋梨に豊富な食物繊維には整腸作用があることから、十分に摂取することで便秘の解消が期待できるでしょう。また、糖や脂質を吸着し体外へ排出する作用があるため、生活習慣病の予防にも役立つ可能性があります。
カリウムには、摂り過ぎると高血圧の原因となる「食塩(塩)」の主成分であるナトリウムを体外に排出する作用があります。高血圧の予防・改善には欠かせない栄養素であるほか、筋肉の収縮や神経伝達、pHバランスの調節などにも関わっています。
まとめ
見た目や食感、旬の時期、産地など、洋梨と和梨にはそれぞれ異なる違いがあります。
カロリーや糖質などの栄養価はさほど変わりません。ダイエット中でも、お好きな方を食べて問題ないといえるでしょう。
濃厚な甘さのラフランスと、あっさりした味わいの和梨、どちらもそれぞれ違った良さがあります。食感や味わいを活かしたアレンジレシピなども活用し、美味しく食べてくださいね。