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洋梨の栄養は?健康効果や食べ過ぎ、調理の注意点を紹介

洋梨の栄養は?健康効果や食べ過ぎ、調理の注意点を紹介

ジューシーな果肉、特有の食感となめらかな口当たり、芳醇な香りを持つ洋梨は、多くの人を魅了する果物。そんな洋梨にはどんな栄養素が含まれているのでしょうか。この記事では、洋梨に含まれる栄養素とその働きや効果的な食べ方などについて解説します。洋梨の1日当たりの適量についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。

洋梨に含まれる栄養素と効能

洋梨には人体に欠かせない栄養素である糖質やミネラルをはじめ、健康維持に役立つ食物繊維などが含まれています。その他、糖アルコールの一種「ソルビトール」を含んでいることも特徴の一つです。

ここでは洋梨から摂取できる主な栄養素について詳しく見ていきましょう。 

体を動かすエネルギー源となる「糖質」

糖質はたんぱく質、脂質とともに私たちが活動するためのエネルギーとなる栄養素です。

糖質が不足すると、集中力がなくなったり疲労感が出現したりといった症状が現れるほか、筋肉量の低下にもつながります。

洋梨と普段よく食べられている果物の糖質量を比較してみると、中間に位置するぐらいの含有量だといえそうですね。

日本食品標準成分表では洋梨は「西洋なし」、梨は「日本なし」と表記されています。

【洋梨およびその他果物の可食部100g当たりの糖質含有量】
状態など 糖質
西洋なし 9.2g
日本なし 8.3g
バナナ 21.1g
りんご 皮なし/生 12.4g
キウイフルーツ 緑肉種/生 9.6g
うんしゅうみかん 9.2g
いちご 6.1g

日本食品標準成分表2020年版(八訂)における「利用可能炭水化物」のうち「単糖当量」の値を採用

整腸作用のある「食物繊維」

食物繊維は、食べ物に含まれる栄養素のうちヒトの消化酵素で消化されないまま大腸に届く成分で、十分摂取することで体に良い影響をもたらします。

食物繊維の主な作用は、便通を整えることです。食物繊維を豊富に含む食品を摂取すると便のカサが増え、腸が刺激されます。これによって腸が活発に働くようになり、結果的には便秘の改善も期待できるでしょう。

その他、食物繊維には糖や脂質などを吸着し体外へ排出する作用もあるため、生活習慣病の予防効果も期待できるとされています。

【洋梨およびその他果物の可食部100g当たりの食物繊維総量】
状態など 食物繊維総量
西洋なし 9.2g
日本なし 8.3g
バナナ 21.1g
りんご 皮なし/生 12.4g
キウイフルーツ 緑肉種/生 9.6g
うんしゅうみかん 9.2g
いちご 6.1g

塩分(ナトリウム)の摂りすぎに役立つカリウム

体の調子を整えることに役立つ「ミネラル」の一種がカリウム。カリウムは、同じくミネラルの一つであるナトリウムとともに体内の浸透圧を調整しています。

カリウムには、体内に増えすぎてしまったナトリウムを尿と一緒に体の外へ排出してくれる作用があります。ナトリウムは主に食塩として摂取され、摂りすぎると高血圧の原因となることが知られています。つまりカリウムは塩分の摂りすぎを調節してくれる栄養素であるといえるのです。

その他カリウムは神経伝達や筋肉の収縮にも関わっています。

【洋梨およびその他果物の可食部100g当たりのカリウム含有量】
状態など カリウム
西洋なし 140mg
日本なし 140mg
バナナ 360mg
りんご 皮なし/生 120mg
キウイフルーツ 緑肉種/生 300mg
うんしゅうみかん 150mg
いちご 170mg

鉄とともに赤血球をつくる「銅」

銅も体にとって必要なミネラルです。たんぱく質と結合し体内で起こるさまざまな化学反応に関与するほか、造血にも関わっています。

特殊な場合を除き、銅が不足をきたすケースや過剰摂取となるリスクはほとんどありません。

【洋梨およびその他果物の可食部100g当たりの銅含有量】
状態など
西洋なし 0.12mg
日本なし 0.06mg
バナナ 0.09mg
りんご 皮なし/生 0.05mg
キウイフルーツ 緑肉種/生 0.10mg
うんしゅうみかん 0.03mg
いちご 0.05mg

むし歯の原因にならない「ソルビトール(糖アルコール)」 

「糖アルコール」は糖質の一種です。

ソルビトールをはじめとする糖アルコールには消化・吸収されにくく低カロリーであることや、むし歯の原因となる「酸」をつくらないという特徴があります。

洋梨にはもちろん天然のソルビトールが含まれますが、でんぷんなどから人工的につくられる「人工甘味料」としてのソルビトールも存在し、むし歯予防の食品(ガムや飴など)や歯磨き粉などに利用されています。

洋梨にむし歯になりにくい糖質が含まれているとは意外ですね。

【洋梨およびその他果物の可食部100g当たりのソルビトール(糖アルコール)含有量】
状態など ソルビトール
西洋なし 2.5g
日本なし 1.9g
バナナ -
りんご 皮なし/生 0.7g
キウイフルーツ 緑肉種/生 -
うんしゅうみかん -
いちご 0g

洋梨は1日何個まで?どこからが食べ過ぎ?

糖質や食物繊維、カリウムなどが含まれる洋梨ですが、1日当たりの摂取量の適量はどの程度なのでしょうか。

食べすぎた場合の影響なども踏まえてみていきましょう。

食べ過ぎの個数

農林水産省「食事バランスガイド」によると、果物の摂取目安量は1日当たり200g(可食部)程度です。

洋梨1個当たり250g前後と考えると可食部はだいたい200g。品種やサイズにもよりますが、あまり大きくない中くらいのサイズの洋梨1個程度が適量であると言えるでしょう。

大きめのサイズの洋梨を丸ごと1個食べたり、1日に2個以上食べたりすると、食べ過ぎになる可能性があるため注意してくださいね。

洋梨を食べすぎると・・・?!

洋梨の糖質含有量は特別多いわけではありません。しかしだからといって食べすぎてしまうと、エネルギーの摂りすぎにつながり肥満や生活習慣病を引き起こしかねません。

これは、摂りすぎて余ってしまった糖質が脂肪として蓄えられたことによる結果です。体に蓄えられた脂肪は、さまざまな悪影響を及ぼします。

健康のためには、適量を目処に食べすぎないようにすることが大切です。

洋梨の健康効果を最大限に活かす!調理のNG

洋梨の栄養を最大限に取り入れるには、どのような食べ方がより効率的なのでしょうか。

食べ方①朝に食べる

洋梨にはエネルギー源となる糖質が含まれています。その日1日を元気に過ごすためには、朝食でエネルギーを補給することが大切です。とはいえ朝は忙しく、朝食をしっかりと摂れないこともありますよね。そのような時は洋梨などの果物でエネルギーを補給するのもおすすめですよ。

また食物繊維も含まれているため、朝のお通じを整えることにも役立つ可能性があります。

朝食を抜きがちだという方は、朝ごはんがわりに洋梨を食べてみてはいかがでしょうか。今後朝食の習慣を付けるためにも、手軽に食べられる果物は役立つでしょう。

食べ方②加熱してもOK

洋梨には、加熱による損失の大きいビタミンCなどの栄養素はあまり含まれていません。

つまりそのまま食べても加熱しても、摂取できる栄養素はあまり変化しないと考えられるでしょう。焼き菓子に入れたりコンポートにしたりと、加熱調理でも洋梨の美味しさを存分に味わってみてくださいね。

ただしカリウムは水に溶け出しやすい性質があります。カリウムを効率良く摂取するには、コンポートのシロップも活用すると良いでしょう。

食べ方③他の果物と組み合わせて食べる

洋梨は比較的ビタミンの含有量が少ない果物です。ビタミンの摂取を重視して果物を食べたいなら、他の果物と組み合わせてみましょう。

例えば柑橘(かんきつ)類やキウイフルーツと一緒に食べるとビタミンCが補えますよ。

まとめ|洋梨はこんな人におすすめの果物!

洋梨には糖質や食物繊維、カリウムや銅などのミネラルが含まれているほか、むし歯になりにくいソルビトールが含まれています。

洋梨は朝食がわりに、お菓子作りにとさまざまな用途で活躍してくれる果物。食べ過ぎに注意しつつ、洋梨を健康づくりに役立ててくださいね。

参考文献

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