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見直そう枝豆の力!栄養たっぷり健康食材「枝豆」の魅力をご紹介

見直そう枝豆の力!栄養たっぷり健康食材「枝豆」の魅力をご紹介
鈴木 亜子
監修者

鈴木 亜子

管理栄養士

夏の風物詩といえば、ビールとともに楽しむ枝豆ではないでしょうか。しかし、枝豆の魅力はその美味しさだけに留まりません。「健康食材」として今や注目を浴びる、枝豆の「栄養」に着目してみましょう。

本記事では、枝豆の栄養や私たちの健康に与える影響などについて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

枝豆の基礎知識

まずは枝豆がどんな食材なのか、詳しくみていきましょう。


枝豆と大豆の違い

枝豆は、大豆の未熟な実をさやごと収穫したものです。大豆は成熟した状態で収穫され、乾燥させてから利用されますが、枝豆は緑色が鮮やかな未熟な状態で収穫され、新鮮なうちに消費されます。

また枝豆と大豆は、栄養成分にも違いがあります。大豆には枝豆よりも多くのたんぱく質や脂質が含まれるため、カロリーもやや高めです。一方、枝豆は脂質が少なくビタミンが豊富に含まれています。

さらに大豆は「豆類」に分類されるのに対し、枝豆は「野菜類」に分類されることも、枝豆と大豆の違いです。

枝豆の種類とブランド

枝豆は主に「青豆」「茶豆」「黒豆」の3つの種類がありますが、さらに地域によってさまざまなブランド枝豆が存在します。

主なブランド枝豆は以下のとおりです。

地域 ブランド枝豆
青森県 毛豆(けまめ)
山形県 だだちゃ豆
新潟県 黒埼茶豆(くろさきちゃまめ)
群馬県 天狗印枝豆「味緑(みりょく)」
兵庫県 丹波篠山黒大豆(たんばささやまくろだいず)

これらの枝豆はごく一部ですが、他にもさまざまなブランド枝豆があります。栽培地域が限られているだけに希少価値の高いブランド枝豆を、ぜひ味わってみてください。

健康に効果的!枝豆に含まれる栄養素や機能性成分

枝豆には体に必要な栄養素の他、健康によい影響を与えるとされるイソフラボンも含まれています。これらの成分について詳しくご紹介します。

たんぱく質:筋肉の材料となる

枝豆は筋肉を作るために必要なたんぱく質を豊富に含んでいます。たんぱく質は筋肉や皮膚などの材料として、ホルモンや抗体などを構成する成分として体に不可欠な栄養素であるため、筋力の向上や体調の維持には十分な摂取が推奨されます。

枝豆100gあたりのたんぱく質含有量は、11.7gです。牛肉や豚肉、鶏肉の約半分に相当するたんぱく質を摂取できるうえ、動物性たんぱく質とは異なりコレステロールを含まないため、健康に気を遣う方も安心して摂取できます。

食品名 たんぱく質(100gあたり)
枝豆 11.7g
牛肩ロース(赤身) 19.7g
豚もも肉(赤身) 22.1g
鶏むね肉(皮付き) 21.3g

枝豆からもたんぱく質を摂取するよう意識することで、ヘルシーな食生活やダイエット、ボディメイキングが目指せるでしょう。

ビタミンB1などのビタミン類:疲労回復・夏バテ防止

枝豆には、疲労回復や夏バテ防止に欠かせないビタミンB1が豊富に含まれています。ビタミンB1は、食事から摂取した糖質をエネルギーにつくり変えるのをサポートするため、体力が必要な時期や運動をする人にとって十分な摂取が必要な栄養素です。

また枝豆にはビタミンB1以外にも、皮膚や粘膜の健康を保つビタミンB2や、コラーゲン生成や免疫機能の維持に欠かせないビタミンCが含まれています。

カリウム:高血圧の予防・改善

枝豆はカリウムが豊富な食品です。カリウムは体内の余分なナトリウムを排出する働きを持つことから、摂り過ぎた塩分を体外に排出し高血圧の予防や改善に役立つとされています。

カリウムのこのような作用により、塩分の摂り過ぎによって起こるむくみの解消にも効果が期待できるでしょう。

枝豆100gあたり(可食部)のカリウム含有量は590mgですが、水に溶け出しやすいカリウムの性質により茹でると含有量は減少します。さやに入っている枝豆でも、茹でた後は100gあたり490mgとカリウムが減少します。

枝豆に含まれるその他の栄養素

枝豆には他にも、食物繊維や葉酸、マグネシウムなどの栄養素が含まれています。

栄養素 100gあたりの含有量
食物繊維 5.0g
葉酸 320μg
マグネシウム 62mg

食物繊維は消化されずに大腸まで届き、腸の動きを活発にしたり腸内環境を整えたりする成分です。十分摂取することで便秘解消に役立つ可能性があるほか、余分な糖や脂質の排出に役立つため、健康づくりには欠かせません。

葉酸は赤血球の形成に関わる栄養素です。細胞の増殖やDNA合成にも必要であるため、特に妊娠を希望する方や妊娠初期の方にとっては十分な摂取が推奨されています。

マグネシウムは、体内で起こるほとんど全ての反応に必要なミネラル。他にも骨の健康を維持したり筋収縮に関与しています。

イソフラボン:美肌・美容に役立つ女性の味方

枝豆に含まれる「イソフラボン」は、特に女性にとってうれしい効果のある成分です。イソフラボンは、女性ホルモンの一種「エストロゲン」と似た構造をしていることから、ホルモンバランスを整えたり骨粗しょう症の予防効果があるとされています。

またイソフラボンはポリフェノールの一種でもあり、抗酸化作用によって細胞の老化を防ぐ助けとなります。血管の健康維持や若々しい肌を保つためには欠かせない成分であるといえるでしょう。

枝豆のイソフラボン含有量は大豆ほど多くはないものの、イソフラボンの摂取源としてはおすすめの食品であるといえます。

メチオニン:アルコールを分解!二日酔いにも効果あり?

枝豆にはアミノ酸の一種「メチオニン」が含まれています。メチオニンは、肝臓でアルコールを分解するのを助ける働きがあります。つまり、枝豆を食べることでアルコールの肝臓への負担を和らげることに役立つ可能性があるのです。

ただし、メチオニンのこのような効果はあくまでも補助的な働き。くれぐれも飲みすぎには注意しましょう。


枝豆の薄皮にも栄養が含まれている

サヤを取り除いた枝豆には、薄い皮がついています。舌触りが気になり皮をむいて食べているという方も多いかもしれませんが、薄皮には食物繊維が豊富です。

薄皮を取り除かずに食べることで、健康によい影響をもたらす食物繊維が多く摂取できますよ。

枝豆のカロリーは高い?ダイエット効果はある?

100gあたりの枝豆のカロリーは125kcal。他の野菜と比較すると炭水化物やたんぱく質、脂質が多い分やや高めです。

しかし、食物繊維が豊富なぶん血糖値も上昇しにくく、いわゆる「低GI食品」であるといえます。また、少量でも満足感があり過食を防ぐことも可能です。

カロリーがやや高めの枝豆ですが、ダイエットには適している食品であるといえるでしょう。

枝豆の栄養を逃さず美味しく食べる調理のポイント

栄養豊富な枝豆の美味しい食べ方や、保存方法について見ていきましょう。

枝豆の基本の茹で方

枝豆の美味しさを引き立てる基本の茹で方を紹介します。

  • 枝豆をザルに入れて水で軽く洗う
  • 先端を少しカットする
  • 枝豆の重量に対して、4%の塩を振りよくもむ
  • 大きめの鍋に十分な量の水を沸かし、沸騰したら枝豆を塩ごと入れ4〜5分茹でる
  • 茹で上がったら、ざるにあげて冷ます

茹で加減はお好みで調整してくださいね。冷ます際は水を使わないのが美味しく仕上げるポイントです。

栄養も美味しさも逃さない!蒸し焼き&レンジ調理

「枝豆の蒸し焼き」は、素材の旨味を引き立て、栄養素も逃がしません。塩茹での時と同じように洗って塩もみした枝豆と、枝豆200gに対して100ml程度の水をフライパンに入れ強火にかけます。沸騰したら蓋をして4〜5分程度蒸し焼きに。その後ふたをとって水分が飛ぶまで炒めたら完成です。

また、「レンジ調理」もおすすめです。こちらも同じように洗って塩もみした枝豆を耐熱容器に入れ、ふんわりとラップをかけます。600Wのレンジで約2分加熱したら一度取り出して混ぜ、再度2分ほど加熱すればOKです。

どちらも手軽なうえに、枝豆の持つビタミン類やミネラルの損失を最小限に抑えられる調理法。ぜひ試してくださいね。

冷凍保存OK!冷凍枝豆も栄養はそのまま

枝豆は鮮度が命です。一度に食べきれないほどの枝豆が手に入った場合は、冷凍保存しましょう。冷凍しておけば、枝豆に含まれる豊富な栄養素をそのままキープできます。

生のまま冷凍する場合は、塩もみしてから水洗いして汚れを落として水気を拭き取り、ジップ付きの冷凍用保存袋に空気を抜くようにして入れ、冷凍庫へ入れましょう。

塩茹でして冷ました枝豆を、同じように冷凍保存することも可能です。茹でてから冷凍すれば、レンジ解凍で手軽に食べられますよ。どちらも1か月ほど保存できます。

まとめ

この記事では、枝豆の栄養について考察しました。枝豆に含まれるたんぱく質やビタミン、ミネラル、イソフラボンなどが健康によい影響を与え、さまざまな効果をもたらします。

定番は塩茹でですが、蒸し焼きやレンジ調理によってより手軽に、かつ栄養を逃がさずに食べられます。

枝豆はカロリーはやや高めですが、たんぱく質や食物繊維が豊富で満足感を得やすいため、ダイエットにも最適です。

健康的で美味しい枝豆の魅力、ぜひ見直してみてはいかがでしょうか。


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鈴木 亜子
監修者

鈴木 亜子

管理栄養士

大学卒業後、主に医療機関に勤務。チーム医療の一端を担い、生活習慣病などさまざまな疾患の栄養管理に取り組む。得意分野は糖尿病で、療養指導や透析予防、重症化予防などを担当した経験も。現在は豊富な栄養相談経験を活かし、ウェルネス関連の記事執筆および監修に携わる。